湯梨浜町におけるウラン残土の倉庫仮置きについて

 

 2005年7月5日
                  ウラン残土訴訟を支える会 

 お騒がせの核燃、またまた自己責任を放棄した、厚かましい尻ぬぐいの、ウラン残土の他者転嫁案が飛び出してきました。このドタバタ劇は自己責任能力と自己浄化能力を持たない核燃の末路を象徴しているとしか言いようがありません。

 『読売新聞』(6月30日夕刊、全国版)は、核燃が最高裁決定で撤去命令が確定した方面地区のフレコンバック詰めウラン残土3000立方メートルのうち、放射線量の高い290立方メートルについて、こんどは方面地区から5キロ北西の民間企業の倉庫に仮置きすることを検討していると報じました。

 ここは県立自然公園に含まれる東郷湖の羽合温泉街の西側で、鳥取県中部総合事務所の山本光範所長は、「核燃は放射線量が高いから海外保管を打ち出したのではないか。それを仮置きとはいえ、同じ町内ですぐそばの場所に持ってくるとは、事実とすれば住民の感情を逆なでする常識外の行為だ」(『日本海新聞』7月1日)と批判しました。

 さっそく地元の湯梨浜町長と湯梨浜町議会議長は7月1日、「住民の意向を無視した行動であり抗議する。町及び町議会としては町内での仮置きには断固反対であり、最高裁判決の趣旨に沿い、一日も早い、湯梨浜町内からのウラン残土の全量撤去(3,000立方メートル)撤去を求める」との抗議文を核燃人形峠環境技術センターの黒沼長助所長に送りました。

 すでに核燃によるウラン残土の米国処理案の批判で指摘したように、核燃はこれまで「ただの捨石」で「安全上問題ない」と言い続けてきた方面地区のウラン残土について、フレコンバック詰め290立法メートルの米国処理案が出てくるや、「290立方メートルのウラン残土は"準鉱石"と言って差し支えない」と180度豹変し、それがバーゼル条約に抵触しない精錬用の核物質の輸出であると言い出したのです。

 つまり、290立法メートルのウラン残土が精錬用の核物質ということになれば、これを仮置きするにも原子炉等規正法により放射線の管理区域の申請と許可が必要となります。管理区域の設定が必要なほどの危険な核物質を県立自然公園内の、しかも観光地でもある温泉街のすぐそばに持ってくるのはとんでもない話です。

 そういう危険な核物質は政府系の核専門機関の核燃が自分の敷地内に引き取り、最高裁決定という司法の命令に基づいて自己責任で処理・管理すべきであることは、繰り返し申すまでもありません。その肝心の自己責任を核燃が放棄して、1日75万円の制裁金をまぬかれるため、鳥取県内の倉庫や土地をあさるあさましい姿を露呈したのが、今回の湯梨浜町の倉庫仮置き案でした。

 さすがに核燃も報道で明るみに出てからは、米国輸出のための大型車両への積み替えのための借用だと言い訳をしていますが、なぜ積み替えといった単純な作業にも自分の人形峠センターを使えないのか、まったく基本的な説明責任を果たしていません。



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